当院のインプラント治療

インプラント治療とは、人工の歯の根をあごの骨に埋め込む治療方法であり、治療にあたっては外科処置が欠かせません。「身体に負担がかかるのでは？」「手術後は痛みが出るのでは？」と、不安を覚える方もいらっしゃるのではないでしょうか。

当院ではできるだけ患者さまの痛みや負担を減らせるよう、以下のようなさまざまな工夫をしています。

麻酔注射の際の痛みを少なくするため、注射の打ち方に工夫をしています。まず、歯ぐきに塗るタイプの表面麻酔を使用。こうすると歯ぐきにあらかじめ麻酔がかかるため、注射を打ったときの「チクッ」とした痛みを軽減できます。

表面麻酔をしっかりと行えば、その後に注射器で注入する麻酔薬の量を減らせるメリットも。麻酔薬の量を少なくできれば、お身体への負担も抑えられます。

また、麻酔液を注入する際は、ゆっくりと時間をかけて少しずつ行います。少量ずつゆっくりと注入していくと、お身体への刺激を減らし、痛みを感じにくくできるからです。

麻酔注射の針を刺す位置にも配慮し、骨の密度が少ないところに注射を打ちます。さらに注射の後はしっかりと時間をおいて、十分に麻酔が効いた後、治療を開始するようにしています。

「4Sコンセプト」とは、以下の4つの頭文字「S」からとった治療方針のことです。

私どもの歯科医院ではこの4Sコンセプトを基本とした、患者さま目線の優しいインプラント治療を実践しています。

その一環として目指しているのは、可能な範囲で短期治療を行い、大幅に骨を削らない治療です。

例えば患者さまの負担を減らすために、抜歯とインプラント手術を同時に行う「抜歯即時埋入法（ばっしそくじまいにゅうほう）」に対応しているのも、このコンセプトにのっとっているからです。

通常のインプラント治療では、まず歯を抜いてあごの骨の状態が回復するのを待ってから、インプラントをあごの骨に埋め込む手術を行います。しかしこの治療方法だと手術が2度必要になるため、患者さまのお身体への負担が大きいというデメリットがありました。

その点、抜歯即時埋入法なら、あごの骨が回復するのを待つ必要はありません。治療期間を短縮できるのはもちろん、手術が1度で済むので、お身体へのご負担を抑えられます。

※お口の中の状況により、抜歯即時埋入法ができないケースもございます。まずはご相談ください。

さらに当院では、できるだけ短い時間で手術を終えられるようにする取り組みも行っています。手術時間が短ければ短いほど、術後の痛みが少ないと言われているからです。

最初にしっかりと事前検査を行い、あらかじめ手術のシミュレーションをすることで、スムーズに手術を終えられます。術後の痛みを少しでも軽減するため、私どもはこうした点までこだわっているのです。

このように、痛みや負担の少ない治療を心がけていますので、患者さまにもさらにご安心の上、治療を受けていただけるのではないでしょうか。

前述の通り、インプラント治療は外科手術を伴う治療方法のため、誤って神経や血管を傷つけてしまうと重大な事故につながることもありえます。通常の歯科治療に比べると、より綿密な検査と治療計画の立案が必要です。

そこで当院では、もっと正確で安全なインプラント手術を行うために、CT検査とシミュレーションソフトによる検査を実践しています。

まずCTによる検査を行って、あごの骨の厚みや高さ、神経や血管の位置を把握します。次に専用のソフトを用いて、インプラントを埋め込む位置や方向などのシミュレーションを実施。

その後、このシミュレーションデータをもとに、スイス・Swissmedia社製のガイドシステム「SMOP」を用いて、「サージカルガイド」と呼ばれる装置を製作します。

なお、これらの検査やシミュレーションを行う際は、患者さまにもご一緒に確認していただくようにしています。

また、治療に使用するインプラント本体は、「カムログインプラント」を採用。このインプラントには上部構造が緩みにくく、スクリュー部分の固定精度や強度が非常に高いといった特徴があります。そのため長期にわたり、失ってしまった歯の代わりを安定して担える、非常に優れたインプラントだと言えるでしょう。

さらに当院では「ISQ」という機器を使用して、術後のインプラントの適合など、治療後の状態もしっかりとチェックしています。

手術中に全身状態の管理が必要な方の場合、皮膚の上から脈拍や酸素飽和度を測定できる「パルスオキシメーター」で、全身状態のモニタリングをしています。

さらに院内にはAED（自動体外式除細動器）も用意しており、万が一の緊急時にも迅速に対応が可能です。

病院内で別の病気に感染してしまうことを「院内感染」と言いますが、私どもはインプラントの治療中に院内感染を起こさないよう、感染対策を徹底。個室のオペスペース（手術室）を用意して、手術はここで行います。

また、院内感染は主に治療に使用する道具が細菌に汚染されている場合に起こるため、歯科医師や歯科衛生士が使う道具で使い捨てにできるものは、なるべく使い捨てにしています。

例えば下記の道具類は使い捨てにし、ほかの患者さまに使いまわすことはしておりません。

そのほかの使い捨てにできない治療器具は、汚染の原因となる血液や唾液をしっかりと洗い流した上で、消毒・滅菌を徹底して行っています。

当院ではインプラント治療に対し、2年の保証期間をおつけしています。この期間内であれば無償で再治療を実施。また、インプラント保証料として20,000円（税別）をお支払いいただき、外部（ガイドデント）のインプラント保証を併用すると、合計で10年の保証期間となります。

※この保証は、私どもで定期的にメインテナンスを受けている方のみが対象です。

当院では綿密な検査やシミュレーションによって、手術中の重大な事故を防ぎ、さまざまな設備や環境を整えて安全な治療のご提供に努めています。患者さまにも安心して手術に臨んでいただけるのではないでしょうか。